王様の耳はロバの耳

昨日ある人とおそらく永遠と思われるお別れをした。

原因は諸々だけれども、ざっくり言うとタイミングの悪さだという。

 

お互いに好きなのはたしかなのだけど

お互いにイマイチ積極的にはなれないような関係だった。

 

彼女は、「もう二度と同じループを繰り返さないように今お互いに、LINEをブロックし合おう。電話番号も消そう。」と言った。

なかなかそこまでのはっきりと物事を決められるのは凄い。

しかし、彼女はそういうドラマ仕立ての展開が大好きなのだ。

 

お昼食べながらもう少しだけ話して、午後の実習に行った。

消防署にお世話になって、救急車に乗せてもらう実習だ。

素晴らしいことにその日は(私がいる間は)1回もレスキューがよばれることはなかった。今日も世界は平和だ。

 

3時間の間誰もいない控え室(昔ながらの調理台や食器棚、コーヒーメーカーなどの置いてある、絵に描いたような〝現場の裏側″だった)に座って物思いに耽っているとそれはもう色々なことを考えてしまった。

 

人を好きになるってなんだろう。自分の事だけが好きじゃないと嫌だなんてほんとその通りの感情だと思う。でもたった1人しか好きにならないなんてそんなこと、みんな出来てるのかな。

 

私は気が多い方だ。それもかなり。

大抵の人のことは好きだと思ってしまうし、仲良くしている時間が長ければ、恋愛感情に簡単に発展してしまうし、その度合いも上がってしまう。

あの子のここが好きだけど、あの子はここが好き、のように、〝好き″は別に1つじゃないと私は思う。

だけどそれじゃあ、上手くいくわけないのが世の中の仕組みいうやつで、あーあって感じですね。

 

「男子は別名保存、女子は上書き保存」という言葉がありますね。すげー上手いこと言ったなぁこれ。

でも、余程のことがなければ、一度好きになった人のこと、好きじゃなくなることなんて無いと思う。

どっちかがしっかり冷めるか嫌ってくれないと、ズルズルと、あぁ、誰もが忌み嫌う状況になってしまうのですね

彼女も特に辟易してたのがそこだったようだ。

 

そんなことをひとしきり考えてもまだ時間があったので、今度は彼女とのこと思い出していた。あんなことがあったな、や、こんなことがしたかったな、など(割愛)

 

我ながら女々しすぎるのだけれど、やっぱり、もうこれきり話せなくなってしまうのは、なんだか、なんだか、途方も無い喪失のような気がしてならない。

 

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実習は特に何も起きることなく終わった。

 

向かいの少し大きな文房具屋を何を買うでもなく、ぐるぐるぐると歩き廻る。

 

今ならまだ間に合ったりするんじゃないだろうか。これを逃したら一生後悔するかも。

そうおもって彼女の家の手前まで行ってしまった。

インターホンを押すことは出来なかったのだけれど。

もしかしたら、彼女も後悔してたら?なんて幾ら何でも甘すぎますね。

 

結局、幸せにはなれないのだけれど、とりあえず、

愛だの恋だの、セックスだのの前に、

仲のいい人がいなくなってしまうのが悲しい。

もっと色んなことを話しておけばよかった。

 

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ちなみにだけど、私は、彼女に言われてしたLINEのブロックをすぐに外してしまった。

どうせ、あちらからもブロックされてるなら、毎日好き勝手なことを送ってやろうと思う。

既読は永遠につかないけれど、それはそれで面白い。彼女に話したかったあれやこれを、話した気になって、消化してしまおうと思う。

 

誰にも言えないようなことも話してしまおうと思う。